金融立国として名を馳せるシンガポール。この地に、銀行口座を持ちたいと思う人は少なからずいらっしゃると思います。かつては、観光旅行者がパスポートを提示することで、シンガポールでも銀行口座開設することができた時代もあったようです。しかし、残念ながら、2024年現在、シンガポール非居住の外国人が銀行口座を作ることは、ほぼ不可能となっています。シンガポールで銀行口座を開設するには、合法的にシンガポールに居住していることの査証（EP, DP, S passなど）の提示が求められます。この先も規制強化の可能性はありうるにせよ、規制緩和の可能性は低いと考えられます。観光旅行の途中で、気軽に口座開設ができたのは、遠い過去の話とご理解ください。
では、非居住外国人がシンガポールの三大銀行(DBS, OCBC,UOB)に、口座開設する道はないのでしょうか？
富裕層は非居住であってもDBS, UOB, OCBC銀行に口座開設できる可能性
一般の非居住外国人には、門戸が閉ざされているシンガポールの銀行口座開設ですが、富裕層はその限りではありません。銀行によって差はありますが、一定の金額以上の預け入れがある場合は、口座開設をする術があります。この中には、シンガポール資本のDBS, UOB,OCBCが含まれています。開設可能な口座は、いわゆるプレミアバンキングサービスやプライベートバンキングサービスと呼ばれるものです。下記に示す預入額をご用意できる方は、口座開設できる可能性がございます。気になる方は、口座開設を希望する金融機関にお尋ねください。
口座開設に併せて、クレジットカードの発行申請も可能です。
| 銀行名 とサービス名称 | 最低預け入れ金額 | 提供されるデビットカード、クレジットカード |
| DBS Treasures | $350,000 | DBS Treasures Visa Debit Card DBS Treasures Black Elite Card |
| UOB Privilege Banking | $350,000 | UOB Privilege Banking Card |
| OCBC Premier | $200,000 | OCBC Premier Banking Debit Card OCBC Premier Voyage Card |
| Citi Priority | $70,000 | Citi Priority Debit Mastercard |
| Citigold | $250,000 | Citigold Debit Mastercard Citi Prestige Card |
| Maybank Premier Wealth | $300,000 | Maybank Premier Wealth Platinum Debit Card Maybank Premier Wealth World Mastercard |
| HSBC Premier Bank Account | $200,000 | HSBC Premier Mastercard Credit Card |
| SCB Priority | $200,000 | Standard Chartered Priority Visa Infinite Credit Card |
先日DBS Treasuresデビカを作った。
デビカがボロボロになってきたので、新しいのに替えるべく初めてTreasures専用ラウンジに行ったのだけど、今持ってるデビカに加えて新しいデビカを発行してもらえた。
つまり自分は今DBSのデビカを2枚持ってる。もっと早く作っとけば良かった。 pic.twitter.com/Aafyv5iezD
— Xin（しん）🇸🇬SG在住FIREワナビー (@xinzaixinjiapo) January 13, 2021
デジタル化の最先端を行くDBS 日本の金融機関とは異なりTwitterも積極活用
デジタル化の最先端を行くDBSは、Twitterでの発信も盛んです。シンガポールの銀行の中でも、もっとも進んでいます。
Hello Kumar! Thank you for your interest in DBS Treasures account. Digibank provides only savings account facility. However, you can explore branch banking with DBS Treasures at: https://t.co/FLLwM1s0b2
— digibank by DBS (@digibank) July 25, 2020
日経新聞でも取り上げられています。
アジアの大手銀の中でもデジタル化の最先端を行くDBSは4月末、米JPモルガン・チェース、シンガポールの政府系ファンド、テマセク・ホールディングスと国際送金や決済のプラットフォームを立ち上げると発表した。ブロックチェーン（分散型台帳）技術を使って、短時間で複数通貨の国際取引を決済・精算できるようにする。
DBSの時価総額はみずほフィナンシャルグループや三井住友フィナンシャルグループを上回り、利益水準でもみずほと遜色のない水準だ。若年人口が多い東南アジアは金融市場の拡大余地が日本より大きい。邦銀がフィンテックを活用して新たな収益源を開拓しなければ、東南アジアの銀行が次々に邦銀を追い抜いていく時代が近づくことになる。
出典：日本経済新聞 2021年5月11日
プレミアバンキングサービスで受けられるサービス
シンガポールの三大銀行(DBS, OCBC,UOB)のサービスは、眺めているだけで、うっとりします。
