ドコモの激安ahamoの破壊力で楽天モバイル、格安SIMは大打撃

携帯電話関連

2020年12月3日、NTTドコモが衝撃的な新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表をしました。これまでの複雑な料金体系で、かつ、高額な月額費用から一転。月額2,980円(税別、以下同)で、容量20GBのデータ通信、および5分以内の国内通話について回数無制限が利用できます。電話機本体購入に関する割引、家族割引、経年割引など各種割引はないので、極めてシンプルな料金体系です。これだけの情報だけでも魅力的に感じるのですが、果たして落とし穴はないのでしょうか?これまでのドコモの料金プランとは異なる点も多い為、後から知ってびっくりという条件はないのでしょうか?現時点でドコモから発表されている情報を基に解読してみましょう。

ドコモの新料金プランahamoは、2980円でのコスパ最高

まず、ahamoは、冒頭に記載した通り、月額2,980円の1プランのみです。このプランで提供されるサービスの詳細を見てみましょう。データ通信面では、20GBまでの容量があり、20GBの枠を使い切った後でも通信速度1Mbpsでデータ通信を利用できる、という内容です。速度1Mbpsあれば、実は、あまり不自由なく使えます。SNSのテキスト通信はもちろん、ストリーミングラジオ放送も対応できますし、youtubeでも最高画質ではないにせよ、動画再生できるものです。20GBの枠を使い切った後でもフルスピードサービスを享受したい場合は、1GBあたり500円で継続できます。

5G利用については、追加費用なしです。

また、この20GBの枠は、海外でも追加料金なしで利用できます。利用できる国は、以下の82か国です。これだけのエリアがカバーされれば、15日以内の海外渡航では、現地のSIMを用意する必要は、ほぼ必要なくなるのではないでしょうか。但し、15日を超える海外滞在の場合は、速度制限されます。

アイルランド
アゾレス諸島
アメリカ
アラスカ
アンドラ
イギリス
イスラエル
イタリア・バチカン
インド
インドネシア
エクアドル
エジプト
エストニア
オーストラリア
オーストリア
オマーン
オランダ
カタール
カナダ
カナリア諸島
韓国
カンボジア
キプロス
ギリシャ
グアム
クロアチア
サイパン
サウジアラビア
サンマリノ
シンガポール
スイス
スウェーデン
スペイン
スペイン領北アフリカ
スロバキア
タイ
台湾
チェコ
中国
チリ
デンマーク
ドイツ
トルコ
ナウル
ニュージーランド
ノルウェー
米領バージン諸島
バチカン
アメリカ(ハワイ)
ハンガリー
バングラデシュ
フィジー
フィリピン
フィンランド
プエルトリコ
ブラジル
フランス
ブルガリア
ブルネイ
ベトナム
ペルー
ベルギー
ポーランド
ポルトガル
香港
マカオ
マディラ諸島
マレーシア
南アフリカ
ミャンマー
メキシコ
モナコ
モロッコ
ヨルダン
ラオス
ラトビア
リトアニア
リヒテンシュタイン
ルーマニア
ルクセンブルク
レソト
ロシア

通話面についても魅力的です。1回あたり5分以内の国内通話無料です。5分を超えた後の通話料金は、20円/30秒ですが、月額1000円の追加費用を支払うことで、完全なかけ放題になります。

ahamoと他のドコモ料金プランと差をつける根拠は?

ahamoは、契約やサポートがオンライン対応に限定されます。巷のドコモショップでは対応してもらえません。つまり、ショップ対応にかかる費用を原資に、格安料金が実現していると言えます。皆さんは、ドコモショップにどの程度の頻度で行きますか? この記事を見るような皆さんは、精々年に1度行くか行かないか、という頻度ですよね。つまり、ほとんど利用しないドコモショップ運営費用が上乗せされた月額の費用が従来型の料金体系だったのです。

はじめの一歩となる契約申し込みは、オンラインで、eKYCと呼ばれるによるオンライン認証で、スタートとなります。eKYCとは、(electronic Know Your Customer)の略で、対面や紙の書類を使わなくても本人確認が行える仕組みです。契約後の手続きやサポートもWebやチャットで対応となります。

キャリアメール (@docomo.ne.jpのメールアドレス)も、ahamoでは、サービス提供されませんが、こちらの影響は他のドコモ料金プランとの差をつける根拠には、あまり関係ありません。

ahamoの発表は、SNS上では好意的に捉えられています。

将来的には楽天モバイル、格安SIM会社が淘汰される可能性大

今後、au、Softbankから同じようなインパクトの強い料金プランが出てくることが想定されます。現在でも、au,Softbankのサブブランドとして、UQ mobile、Y!Mobileがあります。これからのサブブランドは、比較対象となる格安SIM会社の料金プランとほぼ同額の価格帯であるにも関わらず、平日日中の携帯電話利用ピーク時のデータ通信が安定している点で高評価を得ています。今回、ドコモはメインブランドから極めて価格競争力の高い料金プランが提示されました。

大きな影響を受ける筆頭として考えられるのが楽天モバイルです。楽天モバイルの料金プランと同額で極めて比較しやすいですね。現在の楽天モバイルのUN-LIMITプラン契約者の大半は、当初の1年間の無料利用期間なので、圏外病などの多少の難があったとしても、無料だから大目に見ていられます。しかし、1年経過後の課金スタートをした時点で、契約内容を見直すことは必至です。何故なら、楽天モバイルを利用している人は、ある程度、モバイルガジェットの操作に慣れていて、かつ、価格に敏感な層が利用しているためです。加えて、楽天モバイル加入者は、Webでの申し込みを経験している層です。それ故、ahamoのWeb申し込みに障壁を感じることはないでしょう。同額の月額2,980円でサービス提供が為されている場合、圏外病のリスクの不安がある楽天モバイルと、圏外病リスクはほとんどない安定したドコモとどちらを選ぶでしょうか?ahamoのサービス開始時期は2021年3月です。楽天モバイルのUN-LIMITの1年無料利用期間終了のユーザーが出始める時期と重なります。楽天モバイルが、後4か月で、ドコモと同じエリアネットワーク安定性を確保するのは、難しいのではないでしょうか。

同じく、格安SIM各社も大打撃を受けることが想定されます。格安SIMユーザーも価格に敏感で、かつ、携帯会社の乗り換えについて障壁の低い傾向があります。平日日中に速度が遅い格安SIM会社と、平日日中であっても高速スピードが提供されるドコモのどちらを選ぶでしょうか?

Docomoの新料金プランに対して、au, Softbankが何も対応しないとは思えません。何等かの新料金プランを提示してくることが想像に難くありません。では、大手3社、Docomo, au, Softbankが高品質、低価格の料金プランが提示された後の携帯通信業界はどうなるのでしょうか。提供されるサービスの魅力、および価格的な魅力として、大手3社を上回ることが難しくなります。ユーザーは、再び、大手3社に回帰することとなり、結果、大手3社以外は、淘汰されることが想定されます。